【ISSCC】富士通研,77GHz車載レーダ送受信ICをCMOSで小型化

 富士通研究所は開催中のISSCC 2009で,77GHz帯のミリ波を利用した車載レーダ用送受信ICを90nm世代のCMOS技術で開発したと発表した。チップ寸法は1.2mm×2.4mmで,3mm角だった従来の同社製GaAsチップに比べてチップ寸法を小型化した。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090212/165543/

ISSCC 2009 - 富士通研、CMOSプロセスによる77GHz RF送受信ICを開発
http://journal.mycom.co.jp/news/2009/02/12/076/

ISSCC富士通研究所CMOSプロセスによる77GHzのRF送受信ICを開発
富士通研究所は2月10日、ISSCC 2009において、90nm CMOSプロセスを採用した77GHz車載レーダ用RF送受信ICを発表した。ミリ波RF送受信回路ではGaAsなどの化合物半導体の採用が普及しているが、これをCMOSプロセスに置き換えることで、さらなる高集積化を実現。信号分配回路・差動変換回路の面積増大を抑制するための磁界を利用した信号分配回路設計技術と、整合回路に用いる伝送線路の面積増大を抑制するための設計精度・小型化を両立する整合回路の設計技術を組み合わせている。信号分配回路のサイズは80μm角で、従来比1/100以下を実現しているという。送受信機能を1チップ化したICの外形寸法はGaAsを用いた従来のICとの比較で1/3、世界最小となる1.2×2.4mmとなっている。今後は、ベースバンドICや自己調整機能回路の内蔵をテーマに技術開発を進めていく予定。2013年の実用化を計画している。(西山和敏)