ルネサスと富士通マイクロ、製造ライン統廃合 半導体市場回復見えず

 半導体大手のルネサステクノロジ富士通マイクロエレクトロニクスは30日、不採算の製造ラインの統廃合などを軸とする収益改善策を発表した。ルネサスは2010年度までに小口径ウエハーの前工程生産能力を現在の3分の2に縮減、富士通マイクロも前工程9ラインを6ラインに集約する。収益性の高い先端設備に資本を集中、経営体質の改善を図る。
 同日発表した両社の今期の営業損益は、ルネサスが1100億円の赤字、富士通マイクロが600億円弱の赤字に達する見通し。半導体市場は09年も回復の見通しが立っていないため、両社はラインの統廃合などを通して生産効率の向上効果を見込む。
[2009年2月2日/日経産業新聞]

●【決算】ルネサス,08年度は2060億円の赤字を見込む,マイコン集中で立て直し図る
 ルネサス テクノロジは1月30日に都内で報道機関/アナリスト向け説明会を開催,直近の業績や今後の見込みを発表した。「2008年10月以降,市場が垂直落下し,その直撃を受けた」(会長&CEO 伊藤達氏)ことで,厳しい業績となった。同社は伊藤氏が相談役に退き,新社長が就任するなどの新人事を今回,同時に発表して,立て直し策を明らかにした。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090130/164943/