【カーエレ展】「次の100年はカーエレが大きく進化する」、トヨタ重松氏

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090128/164756/

トヨタ 常務 重松氏、「HEV/EVの開発を加速」
トヨタ自動車 常務役員の重松崇氏は1月28日、第1回国際カーエレクトロニクス技術展(カーエレJAPAN、1月28日〜30日開催)において、「持続可能な自動車産業を目指して」と題し基調講演を行った。まず、自動車産業の現状として、米国市場における月間自動車販売台数が、全体で2008年5月の806万台をピークに減少を続け、10月には同569万台まで減少したと報告。また、1台の自動車を共同購入して複数名で使用する“カーシェアリング”など新たな動きも広がり、市場環境が根本から変化しつつあると述べた。これに対しトヨタでも、市場の流れに柔軟に対応した製品の投入を進めるが、一方で場当たり的な対応に終始することなく“次の100年のモビリティ”を見据えた研究開発を加速。ハイブリッド車(HEV)、および実用的な電気自動車(EV)の開発を主眼とし、これらの基盤技術の拡充に努めるという。具体的には、まず燃料電池の小型化を加速させるべく、高温動作が可能で、冷却機構を簡素化しやすいSiC/GaN素子を用いた実装技術を開発。これにより、2010年度までに出力密度2000W/l(リットル)以上を達成し、2020年には同4000W/lに迫るLiイオン電池を実用化する。さらに、5.0/2.5Mbps程度の実用性の高い通信規格の早期具体化を図り、将来の普及が予測される街路上情報提供システムなどとのリンクに対応。IT業界との連携も進め、個々人の趣味に応じたカーライフ情報を提供するとともに、緊急時の警察・消防への通報を含めたリモートセキュリティサービスを提供するとした。