ルネサスのパワー半導体工場、三菱電機が110億円で買収

 三菱電機は4月1日付で、ルネサステクノロジの熊本工場(熊本県合志市)を110億円で買収する。同工場で生産しているのは家電やハイブリッド車などに搭載する電力制御用の半導体で、省エネ性能の向上につながるため世界的に需要が拡大している。三菱電機ルネサス発足に伴い同工場を移管したが、本体の傘下に再び組み込んで事業を強化する。電機業界で自社の得意領域に集中投資する動きが一段と加速しそうだ。 同工場で生産する半導体は「パワー半導体」と呼ばれ、家電などのモーター駆動の最適化で電力ロスを減らす。パワー半導体を組み込んだインバーターエアコンは非搭載エアコンに比べ消費電力を約7割低減できる。三菱電機はほかの半導体と組み合わせてファクトリーオートメーション(FA)機器や家電、発電所の発電機向けなどに出荷する。ハイブリッド車を強化する自動車メーカーなどにも販売する。
http://it!.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=NN003Y621%2030012008