【東京モーターショー】デンソー、マトリクス型IRセンサなどを出展

デンソーは、第40回東京モーターショー(一般公開:10月27日〜11月11日)のプレス公開において、環境や安全への配慮を前面に打ち出した展示を行っている。エネルギーマネージメントの観点では、「例えば、ガソリンエンジンで使用される燃料エネルギーのうち、実際に自動車が走るために使われているのは20%程度に過ぎず、80%程度が損失されてしまっている」(デンソー 社長 深谷紘一氏)。このエネルギー損失を削減する技術として、エンジンからの排熱や、減速時やアイドリング時に失われるエネルギーを電気に変換するシステムを開発し、そこにエレクトロニクス技術が重要な役割を果たすことを強調した。MEMS関連では、6方向の温度分布を検知できるマトリクス型IRセンサを用いたエアコンシステムを出展した。天井パネル中央に設置され、後席の乗員それぞれの体の表面温度を検知し、各乗員の表面体温に合わせた空調を実現する。また、加速度センサで培った技術を応用し、小型レーザスキャナを開発していることを明らかにした。マイクロプリズムとレーザダイオードで構成され、従来の機械式スキャナに比べて約1/100のサイズに小型化したいという。(加藤伸一