OmniVision Technologies社、「裏面照射型CMOSを初めて車載用途へ」

  http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20140512/351366/

http://www.sankeibiz.jp/business/news/140512/prl1405121038015-n1.htm

OVT、自動車用ADAS向けのBSIセンサ/プロセッサを発表
米OmniVision Technologies(OVT)は5月12日、車載用途において業界初となる裏面
照射(BSI)技術を採用したCMOSイメージセンサ「OV10640」とそのコンパニオンチッ
プ「OV490」を発表した。同社によると、車載用イメージセンサ市場は2014年が5500
万台、2020年には1億7000万台規模まで拡大するものと予測。特に自動車の先進運転
支援システム(ADAS)やセンシングカメラの需要拡大が見込まれることから、今回、
ADAS向けに求められる、さらなる低照度性能と広ダイナミックレンジ対応を図った。
OV10640は1/2.56型で、独自のBSI技術「OmniBSI」(同社の第1世代BSI、90nmプロセ
ス)を採用。低照度性能は>8V/lux-secと、現行の高画質センサ「OV10635」と比べ
て2倍以上の高感度を実現し、ダイナミックレンジも従来の115dBに対して120dBを確
保した。また、独自のHDRピクセル技術により、動体撮影時に生じやすい映像のブレ
やゴーストなどを低減。130万画素の動画を60fpsのフレームレートでRAWデータ出力
できるとした。OV490はOV10640に最適化されたHDRプロセッサで、1本のRAWデータ入
力からYUVまたはRGB、およびRAWデータを同時に出力することが可能。これにより、
ユーザーは映像表示とセンシング機能を同時に実現することが可能になるという。パッ
ケージはOV10640が7.4×7.2mmサイズの79ピンCSP(独自の車載用「aCSP」)、OV490
が7mm角の100ピンBGA。6月よりサンプル出荷を開始し、今年第4四半期には量産を開
始するとともに、AEC-Q100 grade-2の認証取得も完了する予定。車載用途については、
「当社は世界シェア20%強を占めており、日本市場でも確実に伸びてきている。今回
の新製品についても期待しているが、車載のため(ユーザーの評価・認定作業などを
含め本格採用には)時間がかかる」(日本支社長 薄井明英氏)と述べ、数年ベース
でのシェア拡大を見込んでいるとした。(三村孝司)