ARM、高性能を実現する「ARM Cortex-A9」を発表

英ARMは10月15日、高性能版ARMプロセッサ「ARM Cortex-A9」と「ARM Cortex-A9
MPCore」を発表した。ARM Cortex-A9 はシングルコア、ARM Cortex-A9 MPCoreは2〜4コアに対応。投機的アウト・オブ・オーダー実行や8段の可変長スーパースカラパイプラインを採用し、1サイクル当たり最大4つの命令を実行できる。他のCortexファミリや「ARM MPCore」テクノロジーと互換性を持ち、OSやRTOSミドルウェア、アプリケーションなどの資産を生かすことが可能。詳細はElectronic Journal 2007年11月号

英アーム、新型の演算回路を開発――処理能力3割高く
 半導体回路設計会社の英アームは新型の演算回路である「ARM Cortex―A9」を開発した。従来機種より演算処理能力が高いことや消費電力が抑えられるのが特徴。多機能化が進む携帯電話機やカーナビゲーションシステム向けの利用を狙う。開発には複数コアを搭載する技術に関しNECエレクトロニクスが協力した。
 A9は中枢回路(コア)を複数搭載できるのが特徴で、処理能力は従来品に比べ3割程度向上したという。生産コストに直結する半導体チップの大きさは従来機種とほぼ同等で、コアを複数にすることで消費電力を抑えられる。英アームが演算回路のライセンスを提供し、半導体メーカーが大規模集積回路(LSI)に組み込んで使う。
[2007年10月16日/日経産業新聞]